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日野、いすゞ デジタルタコグラフ取付

現行モデルのいすゞ4tトラック(FRR90)と、同じく現行モデルの日野4tトラック(FD7ILA)に

デジタルタコグラフの出張にて取付です。

 

 

装着するデジタルタコグラフはWATEX社製、XDT-1と同メーカーのドライブレコーダーです。

別の車両に装着されていたもので、車両の入替えのため取り外しておいたものを再使用します。

 

 

手前の車両、いすゞの新車、4tトラックの箱車です。

 

 

予め調べておいた資料の基づいて、ダッシュボード中央にある、ヒューズボックスを確認します。

 

 

オプション用にサービス端子として12Pのカプラがあり、

ここから回転数信号と、車速信号が取り出していきます。

メーカーが予め追加でデジタコを設置することを想定して、必要信号はここに来ているようです。

 

ところで最近のトラックも、配線は多重通信(CAN通信)になってきており、

昔みたいに取り出しやすいところから、信号をとることができなくなっています。

そのため、メーカーにて専用の取り出し口を用意してくれているのです。

 

なにも知らずに、昔の感覚で勝手に信号を取り出ししていたら、

大変なことになってしまうので、細心の注意が必要です。

 

 

取付の様子。

必要部分をどんどん取り外していきます。

 

 

ここでも配線の接続はハンダを用います。

かなり外気温が低いため、(氷点下10℃近くあったかも)コードレスハンダこてでは

火力が足りず、小型バーナーを使用します。

配線が溶けないように気をつけて、結線していきます。

 

 

デジタコのハーネスを引き出し、まとめて行きます。

 

 

さて、ブレーキ信号も必要なため、ブレーキペダルにあるブレーキスイッチを

探すのですが、見当たりません。

どうやら外側(ボンネット内)にあるよです。

 

雪ふる中、外での作業になってしまい、配線を通しずらく、かなり苦労しました。

手がかじかみ、思うように指を動かせません。

そういえば、昔はよくこんな思いをしながら作業をしたなぁと、

妙に感慨深いものがありました。

 

しかし外の状況は、雪がふるというよりは吹雪に近い状態、

夕方近くになり日も沈み始め、だんだん不安が募る瞬間です。

 

北国の電気屋さんは本当に大変です。

 

 

GPSアンテナはダッシュボード上の左側に設置。

 

 

ドライブレコーダーはウインドウ中央、上部に設置です。

 

 

厳寒の中、無事デジタルタコグラフが取付できました。

作動試験して、正常に作動、

 

よかった! 

 

と喜んでいるのもつかの間だったのです。

ここから先が、やはりというか、まさかというかの試練が始まったのですから。

 

もう一台、同じいすゞの車両なので同じように配線を取り出して取付を行なったのですが、

デジタルタコグラフの画面表示にエンジン回転数が表示されずに0回転のまま。

エンジン回転数がとれていないのか、本体の設定変更が必要なのか本体故障なのか、

いずれにせよびっくりしてしまいました。

 

もう夕方で暗くなり、すっかり気が弱くなったところで、一旦手を休め、

なにが問題なのか再検証しなくてはなりません。

 

マニュアルをもう一度調べて、車両が変わる際の設定変更の有無を確認しましたが、

特に該当するものはなく、信号線が正しいものかどうか、本体の不具合かのいずれと思われます。

 

さて、どこから始めればよいものやら、

効率のいい方法は何か、忙しく頭を働かせていたら

もう、手は勝手に動いていました。

 

もう一度パネルを取り外し、信号配線が問題ないことを確認、ならば本体の不具合の可能性が大きくなり、

先に取付が終わった車両から取り外し、装着してみたところ、やはりエンジン回転数が拾えません。

 

「!!!!!!!???????」

 

そんなわけはない。

全部問題点を確認していき、つぶしてきたのだから、もう確認するものなどないはずです。

いや、まだなにか見落としているものがあるのか、もう一度考えてみました。

 

あたりはもう真っ暗で、気温もどんどん下がってきました。

おまけに雪が降り始め、吹雪になてきたのです。

いよいよ弱気になってしまい、どうすることも出来ません。

 

明日はこのトラックが稼動することになっているのに、どうしょう、

そんなことを考えながら、時計を確認するともう18時前。

確かメーカーはまだ電話でつながるはず、そう思った瞬間、すでに電話をかけていました。

 

メーカーの話によると、このいすゞの車両には、別途エンジン回転数を補正するための

部品が必要とのこと。

 

「???????」

 

すでに1台は無事に装着でき、正常に機能しているのになぜ?

メーカーの技術担当者にそんな素朴な質問をしたところ、

多分、ぎりぎりのところで回転数が拾えているのだという。

本来は回転数が正常に拾えないために、補正する回路で正常値にしているところ、

もともと各車両にはばらつきがあり、たまたま回転数が拾えた様子。

 

「本当に?」 しばし半信半疑になりながらも、至急部品の手配をお願いし、

運送会社の担当者にその旨説明し、車両のシフトを開けてもらうことに。

 

いずれにせよ、今出来ることはここまでなので、今日のところは終了となりました。

あとは、部品が来てから確認する以外なさそうです。

 

そして、部品が入荷したので、早速、追加部品を装着したところ、

無事回転数が表示されたのです。

 

確かにこういうことは起こりうることで、過去にも似たようなことは何度もありましたが、

まさかこの最悪なタイミングで本当に起こるとは、普段の行いを改めなければいけないようです。

 

 

日を改め、日野の車両にもデジタルタコグラフを取り付けしていきます。

前回はメーカーの担当者と、いすゞの車両でしか話をしていないので、

日野の車両ではどうなるか、一抹の不安もあったのですが、

とりあえずいすゞにも使用した、回転数の補正部品があるので、

まずはその部品なしで接続してみることにしました。

 

 

前回と違って、外も天気がよく、快調に作業がはかどります。

気持ちよくパネルを取り外していきます。

 

 

現行の日野車の場合、純正品のデジタルタコグラフの装着位置が決められていて、

その裏側に専用カプラがあるので、そこからエンジン回転数が取り出しできるようになっています。

車速信号はまた別なところから取り出ししなければなりませんでしたが。

 

 

画像がぶれてしまいましたが、配線の様子です。

先に取付けられていたETC等の配線なのでしょうか、エレクトロタップで信号を取り出しているようです。

 

 

こちらの車両も、ブレーキ信号は外側のボンネット内から取り出ししなければなりません。

配線を外に引き出していきます。

前回の思いをすればなんのそのです。

 

さて一通り取付が終わり、作動試験を実施、またしても回転数が表示されていません。

しかしながら、追加部品で補正をかければいいものだと思い込み、安心して配線接続をしなおして

再度、作動試験するも、やはり回転数が表示されません。0表示のまま。

 

さすがにまいって、もう一度信号線の取り出しを確認します。

いや、問題はない。

もう一度メーカーの技術者に確認したところ、

こんどは、現行の日野車両の場合、純正品のパルス整合機が必要とのことでした。

 

まさかというか、またかというか、

気を取り直して、日野のサービスや技術課に確認してみると、以外な答えが帰ってくるではありませんか。

 

必要な場合と必要でない場合があるという。

そんなバカな、なにを基準に必要かそうでないかの判断になるのか、また頭の中が混乱してきました。

現状、回転数が拾えていないので、おそらく必要なものに違いないが、

そういわれたからと、すぐに用意して取付するわけにもいかず、

どういうことなのか、先に確認しなければならなくなってしまいました。

 

日野のサービス、技術課、メーカーの窓口、知り合いの電装関係にあたり情報収集すること、

まる1日かかりすったもんだの末、ようやく概要が見えてきました。

ようするに、新車の状態ではパルス整合機は必ず必要ではあるが、それはオプション品でデジタルタコグラフを装着する際、セットで用意するものであり、例えば、新古車とかのまだ新しい段階で

出回ってきた車両の場合、すでにパルス整合機だけが装着されているケースが多いとのことでした。

そのような車両にデジタルタコグラフを設置する際、確かに純正部品のパルス整合機が

必要かどうかなんてわかりませんが、そのような意味合いで、

必要なときと必要でないときがあるということなのだと。

 

いまひとつ釈然としないところもありますが、今回のケースでは

そのようなやり取りが長く続いてしまいました。

 部品ひとつの確認をするのに、ここまで話がややこしくなることはたしかにありえることですが、

いすゞ件がまだ覚め止まないこのタイミングで、どうしてこのようになってしまうのでしょうか。

まだ普段の行いを戒め足りないようです。

 

 

また日を改め、ようやく部品の入荷するところ、早速取り付け作業に入ります。

確かにパルス整合機と記載があります。

 

現行のモデルからこのようなオプション扱いで部品が出るようになったようですが、

ただ単にエンジンの回転数を取り出すだけなのに、このような変換機器が必要なものなのでしょうか。

察するにこの車両も部分的でも多重通信の系統になってきており、

出口側で通常の電気信号に変換される必要があるのかもしれません。

 

 

取付位置はリレーボックス内で、すでに配線カプラーが用意されているようです。

はたして今度は大丈夫なのだろうか、不安と期待が入り混じりながら、試験を行います。

 

 

無事、エンジン回転数が表示されました。

ようやく、ようやく、ようやくです。

ホッとする瞬間です。

 

 

オレンジ色の液晶パネル内の下側、1160rpmと表示されているのがわかります。

これ、これがほしかったのです。

そのために今回はどれだけ余計な苦労があったことか。

 

今回の作業は発注元があり、そこで必要な部品の確認と、

必要部品の手配にて、支給部品で取付を実施しました。

そこで思い込みがあったのは否定できません。

やはり何事も自分の納得いく確認をしなければならないということを

痛感させられる出来事でした。

 

今回の取付作業は1月に入ってすぐに準備をはじめ、作業を開始したのですが

技術的な事や部品の手配等、いろいろな問題が続いてしまい、

とても長引き、今月にはいってようやく完了したものです。

 

自動車電装業務に携われば、本当にいろいろなことがあります。

このような不思議な事例に出会ったら、そのつど、ひとつひとつ検証していき

いろんな角度から物を見、考えなければならないのです。

それは電装業務の醍醐味といえるのかどうか、それとも宿命なのかもしれませんね。

 

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コメント: 2
  • #1

    ブラックパール号 (木曜日, 05 9月 2019 12:18)

    現行グランドプロフィアでも必要なのでしょうか?

  • #2

    e-arts (金曜日, 06 9月 2019 19:18)

    このたびはコメントをいただきまして、ありがとうございます。

    グランドプロフィアで必要というのは、
    具体的にはどのようなことになりますでしょうか。

    取付等でのお見積もり、ご質問等があれば、
    車両の諸元(車検証に記載のある、年式、車体番号、エンジン型式、
    架装の有無や種類等をお知らせ頂き、具体的な詳細、
    お名前、ご連絡先等を
    当店のお問い合わせ欄からいただければとおもいます。

    どうぞよろしくお願いいたします。