ついに北海道にもご当地ナンバーの交付が決まりました。
国土交通省より、今月の22日に発表され、ニュース等で報道されていました。
新しく交付される地名は、知床と苫小牧の2つで2年後の交付を予定しているようです。
また、交付されるナンバーには、図柄が入ったものもあるようで、どのようなナンバーが出来上がるのか、いまからとても楽しみです。
知床ナンバーは北見ナンバーを使用している斜里町、清里町、小清水町、と釧路ナンバーを使っている標津町、中標津町、別海町、羅臼町の住民と事業所が対象、
苫小牧ナンバーは室蘭ナンバーを使用している苫小牧市の住民と事業所が対象になるそうです。
今回の知床と苫小牧のナンバーができることに関しては、2つの意図があったと感じます。
まず、苫小牧ですが、これはいままでなぜなかったのか不思議に思うくらいで、
現在、室蘭のナンバーを使用していましたが、苫小牧ほどの規模の市ならば遅いくらいに感じます。
やはりある程度の規模と知名度や、その街の持つ影響度というものが確かにあり、
そのようなケースのもと、交付が決まったのではないでしょうか。
もちろん地域のかたがたからの要望もあったでしょうし、管轄をまとめるための、ひとつのくくりになりえると判断されたからこそ、ナンバーにその街の名が記されるのでしょうね。
これはとても重要なことで、現在、北海道では、札幌、旭川、釧路、函館、帯広、北見、そして室蘭の7つ
の地名のもと、陸運支局が置かれ、各管轄において自動車の登録や管理が行なわれていますが、そこに苫小牧のナンバーが仲間入りすることで、苫小牧市の知名度や影響力が今後増えていくことになるわけです。
(実際、その地に陸運支局がおかれるわけではないのでしょうが)
札幌から地方に出かけると、だんだん札幌ナンバーが少なくなり、
そしてその管轄の地域のナンバーが増えてきます。 実に当たり前のことですが、
ようやくその地方の街にきたという実感を持たせてくれ、
また、その地方での自分と同じ管轄の地名が入ったナンバーを見ると、
なぜだかホッと、することって経験したことはありませんか。
ナンバーの地名の記載において、さまざまな要因をもたらすものが、自動車のナンバーであり、
それは単に、行政上の自動車管理の目的を超え、人々に影響を与える力をもっているのだと思います。
本州のほうでは、このようなことを意識してかどうかは、よくわからないのですが、
実にいろんな地名がナンバーに表記されていますよね。
そういったところから、地域の町おこしにつながり、確実にその対象の街だけではなく、
その対象の街を中心に核とし、さまざまな発展が見込まれるのでしょうから、
特に、北海道では、どんどんこのような制度を使って、地域発展を目指せればとおもいます。
さらに言えば、苫小牧のナンバーが使用できるのは、苫小牧市内在住の方々だけのようです。
そうであるならば、室蘭市から東へ向かって苫小牧市を越えて、日高町や門別町、えりも町などはひき続き、室蘭ナンバーを使用することになるのでしょうか。
それなら、いっそのこと、日高ナンバーがあってもよさそうです。
競走馬生産高日本一の日高町を中心とした、新しいブランドを創造することも夢ではないと思うのですが。
あと、他にもあったらいいと思えるナンバーを言えば、小樽や千歳、岩見沢に稚内とかもよさそうです。
そして知床ナンバーについてですが、これは、先にお話した要件とは少し違っていて、
この知床という地名があらわす、核となる中心地があるわけではありません。
また行政区分上での知床という地名は存在せず、地域をあらわす表記なのです。
その地域を表す、知床という名称がナンバーに記載されるということは、
その地域にある町や周辺のイメージを主張していこうということになり、
地域の影響力を高めるというよりは、そのイメージを高めていくことになるのではないでしょうか。
世界最後の秘境ともいわれる、とても美しくも厳しい大自然を有する知床という地名を前面にだすことで、
もちろん知床の周辺地域が知れ渡ることで地域発展していき、そこからまた新しいものが生まれるほどの可能性を自動車のナンバーから感じとれます。
ある意味において、先の苫小牧ナンバー以上に重要な意味と成果が期待されるものなのではないでしょうか。 ぜひこのナンバーの交付をもとにして、北海道をはじめ、周辺の市町村が一体となり、
活躍してくれることを期待します。
すこし前のことでしたが、ある自動車のナンバー業務に関わる方から教えてもらったのですが、
十勝ナンバーが議論されたこともあったとのことです。
今回の交付については、十勝ナンバーの実現にはならなかったようですが、
これはぜひとも実現してほしいナンバーだと思います。
どのようないきさつで議論があり、どの程度の要望や必要性を検討されたのかは、まったくもって知りえないことではありますが、その影響は知床と同様、その周辺の地理や風土を全国に知らしめる最大のチャンスであり、北海道の知床のような最後の秘境の大自然のイメージとはまた違った、北海道における、
酪農王国といえば、それは日本一の農業生産を表すイメージである、十勝ブランドをさらに高めてくれるはずで、生産物の量や生産面積以上に、日本の農業や酪農は十勝にありと、宣言できることになり、その今後の影響には、計り知れない可能性を秘めているのではないでしょうか。
どうか、十勝ナンバー実現を目指して、帯広、十勝地方の方々の決断を望むとともに、
北海道知事こそか、このような将来性と地域性を見越して、
実現に取り組む案件であってほしいと願います。
イメージで全国に発信するのなら、他にも、旭川から大雪山ナンバーや、釧路から阿寒ナンバーとかはどうでしょうか。 考えるだけで、なんだかとても楽しくなってきませんか。
ここはひとつ、北海道知事をはじめ、国土交通省、地元自治体や関連する諸団体の方々の柔軟な発想と対応に期待したいところです。
かつて 「 試される大地 北海道 」 というキャッチフレーズがありましたが、その際に、
マイナスなイメージがあるので、やめたほうがよいという議論もあったそうです。
さまざまな議論の結果、そのキャッチフレーズは採用され、北海道のブランドのひとつなった経緯がありました。 しかしこれほど、的をえたフレーズは他にはなく、とてもいいものに感じました。
このフレーズが公表された頃と言えば、日本経済もまだ底にあり、
中央(東京)から遠く離れた地域であり、また、北国であることから、
何かと負のイメージが付きまといそうですが、そこから這い上がり、希望を見出すことで
前に向けて進むことで、きれいでときに厳しい顔をみせる大自然を有する北海道は、
新しい価値を創造していくのだと、知らしめるフレーズだとおもうからです。
最近でこそ、あまり見かけなくなりましたが、企業のロゴや、自動車にこのフレーズが一緒に記載されているのを、よく見かけたものです。
このように北海道の美しさと厳しさを、自動車のナンバーに想いをこめて、さらなる北海道における、ご当地ナンバーが増えていくことを望みます。
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