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夏至

今年の夏至は本日6月21日で、二十四節季の10番目になります。

夏至はおなじみで、ご存知のかたも多いかと思いますが、

昼の時間が一番長い日でもあります。

 

そして、夏至を境に、以降は秋分の日まで、昼の時間が少しずつ短くなっていきます。

思えば、12月の冬至を境にだんだんと日が長くなり、

真冬の1月も後半になれば、日が長くなったことを実感し、とてもうれしく感じたものです。

 

目を閉じて、過去を顧みてみると、自分が子供だったころを思い浮かべます。

学校が終わると、家にランドセルを放り投げて、中のいいお友達とすぐに遊びにでかけ、

毎日毎日、日がくれるまで遊びにでるのです。

だから、日が長ければ、それだけ遊ぶことができ、

その分だけ、楽しかった思い出が、

そこにはありました。

 

またく勉強はしませんでした。

勉強した記憶もありません。

もう、とにかく、近所の屋根の上に上がって走り回ったり、

資材置き場の中へ入り込み、資材をよじ登って上に上がったり、

少し遠くにでて、よその学校の校庭の遊具で遊んでみたり、

勝手に下水処理場の中に探検をしてみたり、

底なし沼を探し当てるために、森や茂みの中に入っていったり、

近くの高校の放課後を見計らって、体育館の中に入っていったり、

それはもう、毎日が新鮮なことばかりでした。

 

子供心でも、日が長い季節というものは、夏至を知らずとも、

経験値で感じていたようです。

 

毎年、夏至のこの季節になると、

いつも、このようなことを思い出し、

過去に戻ることができるのです。

 

そして、夏至といえば、もうひとつ、キャンドルナイトが始められますね。

夜8時から、街の照明をなるべくつけないようにし、お日様が沈みかけたところから

こぼれ落ちる明かりと、ほのかな照明を灯して、静かに日の長さを感じながら、

スローな時間をあじわうんだそうですよ。

 

いつ頃から始まったものなのでしょうか、よくはわかりませんが、

とても素敵なイベントだと思いませんか。

 

でも実は、当店では、毎日がキャンドルナイトで、

ほのかな照明でスローな時間が流れているので、

特別なものでもないのですが。

 

これからは夏本番を迎えます。

もう少しで7月になって、各地で夏祭りがはじまりますね、

大通り公園でも夏祭りと称して、ビアガーデンが始まるでしょうし、

そうそう、わすれてはいけませんね、

芸術の森では、north jam sessionが行われ、

大通り公園では札幌シテイジャズも開催されます。

 

なかなか忙しく、いけそうにもありませんが、

その同じ時間にいることができるとおもえるので、

それだけで心がウキウキしてきます。

 

北海道の夏は短いといわれますが、その瞬間の景色や風景を心のカメラに写しておいて、

心のアルバムに閉じておけば、とても有意義が時間を過ごせるはず。

 

このように二十四節季を通すことで、月日が流れていくこの瞬間を、いやがおうでも実感させられるもので、

季節の移ろぎの中、時間軸を通して、自然と一緒に過ごしていくことができるのなら、

いつしか、心の中に自分だけのベクトルが出来上がり、

その先にはやがて、何事にも動じることのない、

自分だけの世界観へと変わっていくことでしょうね。