平成9年式三菱デリカのキャンピングカーにFFヒーターの取付です。
取り付けするFFヒーターは、ベバスト社製品、air top 2000stc、デイーゼル仕様です。
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キャンピングカーは夢をはこんでくれる自動車です。
そしてこの自動車はタイヤ、アルミホイールがひときわ際立っていますね。
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装着するair top 2000 stc の本体と部材の一式です。
付属品として、燃料ポンプや吸気管、排気管、排気マフラー、
ダクトパイプに噴出し口、メインハーネス等そろっています。
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制御機器はマルチスマートコントローラー。
とてもコンパクトですが、多機能です。
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さっそく作業の開始です。
まずは、ヒーター本体の固定から始めます。
本体の設置にあたり、固定用の付属ステーがなく、
直接、車両に固定するようですが、この車両の場合、もともとヒーター用の穴が開いていたので、
それに伴い、固定用ステーブラケットが必要になりました。
純正でも部品がでていますが、時間もないので、ステーブラケットの作成から始めることにしました。
2,3mmの鉄板に型紙をあてて、加工していきます。
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取付場所に、もともと空いていた穴があります。
おそらく、ここに同じようにFFヒーターが装着されていたのでしょうか、
ちょうどいいスペースです。(車両下側からの様子)
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先に型をとった鉄板に、穴開けの加工をしていきます。
最近なんだか、加工が伴う作業が増えてきたように思います。
考えてみれば、電装作業にともなう加工作業はたくさんありますね。
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作成したステーブラケットを本体に合わせてみます。
これなら、がっちりと固定ができそうです。
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加工作業の様子。
ちょっとした加工作業は、当店の守備範囲でもあります。
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出来上がったステーブラケットに塗装を施した後、本体に固定します。
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車両に固定する前に、一通りの付属部品を先に取付していきます。
ここでは、吸気管、排気管の他、燃料パイプを装着し、
耐熱コーキングにて隙間をうめていきます。
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ヒーター周りで使用するコーキングは耐熱用のものを使用します。
ヒーター本体と車両側の隙間をうめる部分は排気管が近くにあり、
また本体そのものも熱を持つので、製品の信頼性が高いものを使う必要がありますが、
当店で使用するものは、スリーボンド社製品の1209です。
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車両下側から、本体設置に伴い、吸気管と排気管、燃料パイプが出てきます。
ここでもヒーター本体と車両の隙間をうめていくのに、先にご紹介した耐熱コーキングを使用します。
ここがFFヒーターの取付の要といってもいいのではないでしょうか。
隙間なくうめていかなければいけません。
もし隙間ができてしまうと、そこから排気ガスが室内に混入してしまうので、
慎重に何度も重ね塗りをします。
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添付した耐熱コーキングの乾きを確認しながら、配管やパイプ、ハーネスの取り回しを考えていきます。
吸気管は左側、排気管は右側とすることがよさそうです。
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車両下側、右リアタイヤ奥下周辺、吸気管とサイレンサーの装着の様子。
サイレンサー部分は燃焼用の空気が吸い込まれますが、
ちょうどタイヤハウス内のアンダーカバーの隙間に収まりました。
ここなら、余分な水が混入することもなさそうです。
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排気管は右側へ。
車両メインフレームに排気管を固定します。
使用する固定用ステーは、サビ対策にてステンレスを使用します。
ちょうどマフラーのタイコが陣取っており、ステーを固定するのに、
なかなか苦労しましたがなんとかうまく設置できたようです。
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車両下側、右リアタイヤ前方より。
ここではアンダーカバーが装着されていなかったのですが、
排気管の長さ等から、ここに設置するしかなさそうです。
排気マフラーはステンレスで処理されているので、サビ等は大丈夫と思われます。
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さて、取付作業はまだまだ続きますよ。
FFヒーターは構成部品が少ないようにみえますが、
なかなかのボリュームがあり、作業点数が多いのです。
ところで、画像は室内のシート下に固定されているパネル、
ヒーター本体を固定するにあたり、これを取り外す必要があります。
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先のパネルの下側の様子。(画像は車両後方から、前方に向かって)
実はヒーター本体固定の際、パネルだけ取り外しが可能だったため、シートは取り外さずに
作業を進めていき、ヒーター本体は無事固定できたのですが、
いざ、ハーネスを取り回そうとした際に、どいにもこうにも、配線をひくことができませんでした。
結局リアシートをはずすことに。
出来るだけ、取り外し作業を減らそうと、姑息な方法で設置したものの、
やはりめんどくさがってはいけませんね。
リアシートも思いのほか、取り外しができました。
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リアシートを取り外した様子。
とても作業がやりやすくなりました。
最初からリアシートを取り外して、作業をしておけば、逆にもっと楽にできたのに。
こうなったら、下回りを清掃していくことにしました。
無神経なくせに神経質なため、汚れが気になってしかたありません。
今日から美装屋さんです。
まずは掃除機をかけてから吹き掃除までやってしまいます。
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本体設置と配管の取りまわしの様子。
本当のところ、あまりダクトホースを曲げて設置はしたくはなかったのですが、
本体設置の場所は決まり物で、吹き出し口の穴もすでにあったので、
このように設置するより他ありませんでした。
画像で見て分かるとおり、ヒーター本体を180°回転させて設置すれば、
すくなくとも、ダクトホースの曲がり角度は約90°ですみますが、
吸い込み口が画像右側にすでに設置されているため、
ダクトホースがS字になってしまうものの、吸い込み口を考えれば、
こうするよりないようです。
FFヒーターは吸い込みや排気のバランスが重要で、これは家庭用のFFヒーターにも言えることです。
吸い込みの負荷と排気のバランスが取れないと、燃焼がうまくいかないケースがあるためで、
万一、作動試験の際、燃焼エラーがでるようであれば、
約90°角にして、現在の吹き出し口の左側に新しく吹き出し口を新設しなければいけませんが、
なるべく現状にあわせて施工することにします。
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ヒーターの電源はサブバッテリーより取り出します。
この車両には、サブバッテリーが2個装着されており、
そのうちの1台より取り出しすることにします。
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電源取り出しの際、なるべく接触抵抗が少ないほうが良いため、
圧着端子にカシメたうえにハンダをのせていくこととします。
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付属のハーネスでは、コントローラーへのハーネスが短く、延長が必要でしたので、
どこにでも設置できるように、少し長めに配線を延長していきます。
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配線の延長に関しては、なるべく同じ色とサイズの配線を使用していきます。
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さて、美装屋さんです。
うまく汚れを落とせましたでしょうか。
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一通りの作業が完了です。
さっそく作動試験を実施、ここまでくるのに、
結構しんどいものがあり、感無量であります。
マルチコントローラーを接続し、ヒーターをONにします。
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この車両には、外側に引き出しのようなものが設置されており、
急遽その中に燃料タンクを設置することになりましたので、
仮付けにて燃料タンクを設置、燃料のエア抜きを行ないます。
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簡易タンクでの作動試験実施の様子。
マルチコントローラーも引き伸ばして操作します。
なかなかエアが抜けず、なんども着火不良のエラー表示が。
ある程度は折込済みですが、かなり時間がかかってしまいましたが、
まもなくヒーターの着火に成功、エアが抜けてくれたようです。
air top 2000はヒーターON後、すぐにブロワが回り始め、
燃料ポンプから、カチカチと音がします。
この音を頼りに、燃料が回っていることを確認し、
なんども作動させることで燃圧が高まっていきます。
数回の着火不良のあと、まもなくするとヒーターの音が変わってきます。
燃焼することで、ヒーター作動音が高くなり、排気マフラーより、ゴーと音がしてきます。
このair top 2000 stsに付属の排気マフラーは、以前のものよりもかなり音が静かになりました。
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無事、ヒーターが着火したので、しばらく作動試験を続行します。
ここまできたら、大体安心なので、美装屋さんをつづけることとしましょうか。
当店で使用している洗剤はこちら。
メーカーそのものは表示されていないので、よくわかりませんが、海外製品のようです。
輸入元がオーブテック社とかかれていますが、この洗剤、とても効きます。
なにしろ、アメリカ合衆国海軍で使用されているようで、海軍規格に適合した製品のようです。
空母の写真につられて購入してみたのですが、これがまた思いのほか、いい買い物でした。
製品の価格もそれなりにしましたが。
そろそろなくなってきたので、また買いに行かなければ行けません。
経費ばかりかかってしまいます。
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最後にパネルをまるごと洗浄します。
海軍洗剤を惜しみなく拭きつけて、洗浄していきます。
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吹き出し口の様子。
暖かい風が出てきています。
この吹き出しグリルは360°回転するので、
好きなように吹き出し方向をかえることができます。
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室内空気の吸い込み口の様子。
このようにヒーター設置場所と室内が分かれている作りになっているので、
ヒーター内蔵の温度センサーにもひっかからずに、安定したヒーターの運転ができるものと思います。
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何度も作動試験を行なった結果、
エア抜き以降のエラー表示は出ていません。
どうやら、吸気と排気のバランスがとれているようです。
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ようやくすべての作業が完了です。
最後は自動車の洗車屋さんです。
お客様は時間がある時は、全国を回られるそう。
ならば、遠く本州、四国に九州までと、走り続ける自動車に
労をねぎらいながら、きれいにして完了です。
これからも夢を運び続けてくれるよう、願いをこめて。
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