平成6年式 トヨタ ランドクルーザープラド(KZJ78)のエアコン修理にて入庫です。
今年の2月頃に、板金修理にて、エアコンガスチャージを実施したした車両ののですが、
エアコンが効かなくなったとのことで点検を実施。
調べてみるとガスがほとんど、はいっていない様子。
このような場合、逆算して考える必要があります。
ガスをいれてすぐに効かなくなるのなら、わかりますが、
作業を実施したのが2月の真冬で、おそらく納車以降、
エアコンを使うことはなかったはずです。
あるいは、エアコンを使っていても、北海道ではエアコンが効いているのかどうかわからないのが
実際のところで、雪が解けて暖かくなったところでエアコンを作動したところに、
効かないのがわかることが多いのです。
北海道、札幌ならば、氷点下15℃はくだらなく、
そのような環境下ではエアコンスイッチをいれても、
ほとんどコンプレッサは作動することはなく、
ガスの有無などわかる余地はほとんどないのです。
実際、今回の点検時にガス漏れ点検を行なうも、
そんなに反応がでないことからも、
長期にわたって漏れていたことが想定されるわけです。
エアコンのガス漏れ点検には、いくつかの方法がありますが、
今回、使用したのが、ガス漏れ探査剤を注入して、紫外線ライトを照射しての点検がメインでした。
探査剤を注入後、エアコンサイクルを作動させ、圧力を高めたところで、少し放置、
暗くなったところで、紫外線を照射してみます。
その結果、レシーバータンクのパイプ周辺から、目視で確認ができました。
(黄色く見える部分が漏れ箇所)
おそらく、ここが漏れ箇所だと思われるのですが、
エアコン配管を一通り点検してみると、
怪しいところがいくつか確認できました。
ガス漏れ検知器でも、あまり反応が出ることはなく、
実際のところ、どのくらいの漏れ量なのかは、判断ができないものでした。
おそらく、レシーバー部分の配管のつなぎ目である、Oリングを交換すれば
この部分での漏れは解消されるものと思われますが、
他の怪しい部分を考えると、いつもれるのかは、推測しにくいものがあります。
高年式の車両のエアコン漏れ修理の場合、このようなケースが非常に多く、
どこまで修理するべきか、判断に迷うことは珍しくありません。
そして、このようなケースでの修理方法はいくつかありますが、
おそらくガスがもれるのは1~2ヶ月くらいかかっていると想定できます。
その場合に有効な修理方法としては、エアコンガス漏れ止め剤があります。
今回使用した、ガス漏れ止め剤は AC LEAK STOP です。
当店では、過去に何度か使用していますが、割と有効なようです。
もちろん、すべてのガス漏れにいいというわけではなく、
条件としては、1~2ヶ月ほどの期間にもれる、微量の量の場合です。
このようなケースの場合、試してみる値はあるかと思います。
(ちなみに、この製品はノンポリマーで、空気に触れても問題のないものです)
エアコンのガスと、エアコンコンプレッサオイルを入れていきます。
真空引きガスチャージを実施、ほどなくしてエアコンガスとコンプレッサオイルを入れていきます。
一通り、ガスとオイルの補充が終わり、エアコンの冷えが確認できたところで、
リーク剤を注入します。
すべての作業が完了後、しばらくエアコンの作動、冷え具合の点検をします。
現状では、エアコンの冷え具合は回復しましたが、今後どのくらい、
効きがいいかを注意深く見守る必要があります。
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