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ジムニー セルモーター交換

平成11年式スズキジムニー(JB23W)に、セルモーターの交換にて入庫です。

 

以前より、お伺いしていた件で、寒いときにセルモーターのクランキング時間が長く、

エンジンが始動するのに、ややかかるとの症状で、

予めお客様にてセルモーターのリビルト品を

ご用意いただいていたものです。

 

 

ご用意いただいていたセルモーターは、三菱電機社製で信越電装社にてリビルトされた製品です。

信越電装といえば、リビルトをメインにされている会社で、その扱い数は相当なもののようです。

 

最近では、このような電装品はリビルト製品が主流になっています。

当時、電装の会社に勤めていたころは、出張修理の他、

電装品のオーバーホール作業を主にしていて、

そのころは、リンク品と呼ばれていました。

 

そして勤めていた会社を退職する境頃に、

リンク品からリビルト品が主流になりつつあった

時期でもありました。

 

電装品のオーバーホールしたもの、いわゆる再生品ですが、

その名称には、いろいろな呼び方があるようです。

 

当時はリンク品と呼んでいましたし、

現在ではリビルトと呼ばれていますが、いったい何が違うのでしょうか。

結局のところ、同じものをあらわすのではありますが、

リビルトとは、再生を意味し、再生品のことを言いますが、

リンク品も再生したものです。

 

どちらかというと、リンク品の呼び名は、自動車業界(特にサービス関連に関わる)上での、

業界用語の意味合いが強く、オーバーホール(再生)した製品のものを言います。

まだ、リビルトという意味がまだそれほど出回っていない頃の、かわりになる呼び名でもありますが、

それぞれの地域にある小規模の電装屋さんが、オーバーホールし在庫として用意しているもの

といった意味合いではないでしょうか。

 

それに対して、リビルト品はというと、大手の会社、メーカーが手がける、

それこそ大規模で、大量生産をしている会社の製品のことを呼んでいるように感じます。

先にご案内した信越電装社などはその代表各でもあります。

 

それでは、オーバーホールや再生品とはどのような意味のものなのでしょうか。

自動車部品において、新品、中古品の他、修理品があり、その修理したものが

オーバーホールした製品であり、現物修理したものなどがその一般的な言い方です。

 

そして、自動車修理市場における、多くの修理が見込まれるもの、

例えば、主に電装品(セルモーターオルタネーター、エアコンコンプレッサ)、パワーステアリングポンプ、

ステアリングギアボックス、ディーゼル車両の燃料噴射ポンプ等は、予め修理しておき、

注文がはいれば、すぐに出荷できるように準備されているもので、

その作業内容は、故障品を分解、清掃し、コア(外観上のケースや、中身の核になる部品のこと)は

そのまま使用し、不具合品や消耗部費(例えば、ブラシやベアリング、メタルブッシュやゴム製品等)

を新しいものに交換し、出来上がった製品は新品ではなく修理品でありながら、

その製品の機能はほぼ、新品と同様の機能を持ちえるもので、外観も非常にきれいなものです。

 

結局のところ、その呼び名の違いとは、時代の変容による、業界だけのものから不特定多数の

個人に対してまで認知されるようになったことによる違いにほかなりません。

実際のところでは、それぞれの会社や整備工場では、微妙に呼び名や意味合いが違うようですが、

概ね、そのような違いがあるようです。

 

ところで、中古品にもご説明しておきますと、それはそのままの意味で、

廃車になった車両から取り外し、そのまま使用する部品で、扱うお店にもよりますが、

ほぼ、製品保証はなく、その分コストがかからない製品の意味合いになります。

 

ちなみに、リビルト製品にも、いろいろな自動車部品があり、

その扱うメーカーもたくさんあり、海外でも生産されているものもあり、

どれがいいのか、迷うほどだと思いますが、選ぶ基準は価格がメインではありますが、

保証がつくかどうかというのも、ひとつの基準だと思います。

 

大量生産、大量消費の時代ではありますが、

同一部品を再生する、リビルト製品は確かに、エコであり、

これから、どんどん増えていくものと思われます。

 

 

エンジンルーム上側より眺めた様子。

どこにセルモーターがあるのか、まったくわかりませんね。

 

 

そうこう言っているうちに、もう取り外しが終わってしまいました。

写真は取り外したセルモーターの様子。

 

 

これから装着するセルモーター。

左側がリビルト品で、右側が取り外したもの。

 

よく見ると、大きさが微妙にちがいますね、

じつは、リビルト品のほが、多少大きいものになっています。

これは、まったく同じ製品ではないが、互換性のある同等製品で、

自動車部品においてはよくあることです。

 

さて、このあとはリビルト品を装着して、作業の完了です。