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ハイエース エアヒーター点検修理

平成27年式 トヨタハイエース(KDH206)に装着されている、エアヒーターの点検修理にて入庫です。

 

ヒーターはベバスト社製の air top 2000 ST (軽油用)、

不具合症状としては、着火不良によるエラーコード表示、

ロックアウトにて、作動不可となり、入庫したもの。

 

 

ロックアウトとは、エラー表示し点火が出来ない場合、

再度スイッチを切って、再スタートして、3回くりかえした場合、

作動そのものを止めてしまうことを言います。

その場合、一旦リセットをしなければならず、やりかたとしては、

スイッチを入れておき、メインのヒューズを抜き、2~3分ほどおいてから

またヒューズをもどせばいいようです。

 

 

今回の症状も例に漏れず、ロックアウトをあらわすエラーコードが出ていました。

 

 

サブバッテリーから取り出されている、メインのヒューズを抜き、

再度ヒーターを作動させて見ます。

 

 

ヒーターが起動しましたが、いつまでも白煙が出てきて、

調子よく着火しないことが確認できました。

燃焼不良のようです。

 

 

一応、着火しヒーターが燃焼してはいますが、

いつまでも白煙が出てしまいます。

このような場合、ヒーター内部がススけていて、燃焼ができなくなっていることが多く、

オーバーホールしなければなりません。

 

 

ヒーター吸気管がやぶれてしまい、

本体のなかに水と吸気管のごみが入り込んでいる可能性があります。

 

 

取り外した吸気管。

もうぼろぼろになってしまっています。

これでは、また同じことになってしまうので、

何か対策を考えなければなりません。

 

 

症状と原因を説明し、ヒーターのオーバーホールをすることになりました。

当店では、ベバストヒーターの取り扱い認定店なので、

車両から取り外したあとの本体オーバーホールも、もちろん対応が可能です。

 

 

ヒーター分解の様子。

ヒーターケースを取り外し、まずは、モーターと制御ユニットをとりはずしていきます。

 

 

ヒーター内部の様子。

この部分はまだ、吸気の部分なので、さほど汚れていないことが確認できます。

 

 

さらに先に進み、バーナー部を取り外していきますと、

やはり、すすがたまっていることがわかります。

中には、黒くかたまりになっていました。

 

 

ヒーター燃焼室部分の様子。

真っ黒にすすけています。

これでは、燃焼不良になってしまいます。

 

 

それでは清掃を開始します。

まずは、すすを全部きれいにおとしていきます。

 

 

今回のオーバーホールで交換する部品は、

バーナーとガスケットです。

 

 

新しいバーナーとガスケットを組み付けて、

オーバーホール作業が終了です。

 

付属の排気マフラーも清掃します。

 

 

車両に設置の様子。

作動試験にて、無事着火しました。

エア抜きもさほどにかからず、

着火も早くなったようです。

 

 

車両下側からみた様子。

今回は、吸気管を排気管に使用しているアルミの管に交換することで、

今後の強度を保つもとにしました。

 

また、吸気の入り口部分も、直接水が入らないように、

遮熱板の上側に設置しています。

これで、かなりの耐久性が保てるかと思います。

 

 

いつものように、納車準備にて、作業の完了です。

それにしても、いい天気が続き、とても気持ちよく働く事ができますね。

夕日に照らされて、自動車も安心してくれているのでしょうかね。