平成29年式の日産エクストレイル(NT32)にインバーターの取付にて入庫です。
業務用に充電池を使用するために、
純正オプションでのインバーターが装着されていますが、
充電容量が足りないらしく、うまく充電ができないとのご相談を受け、
当店にて、充電池の使用容量、インバーターの必要出力と予算を考慮し、
インバーターや必要部材等を用意し、取付したものです。
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入庫当日は雪が降っていて、自動車にも、どっさりと雪が積もっていました。
北国の電装屋さんは、なにかと大変です。
ところで、もともと装着済みの、純正インバーター出力は100W、
充電池の必要容量は、およそ110Wほどで、これでは充電バランスが、ギリギリで
まともに使うことができない状態のはずです。
相談当初は、業務用に使い、かつバッテリーになるべく負荷をかけたくないとの要望があり、
そうなると、本来、サブバッテリーを構築し、インバーターの容量を多めにとり、
300Wクラスのものを検討しましたが、予算もかかってしまい、
かなり大事な作業になってしまうため、予算をみながら、
実際の使用状況を詳しくうかがい、必要最低での仕様を提案、ご依頼を承ることになりました。
その作動、取付条件は、まず、万一のバッテリー上がりを防ぐため、
エンジンが始動しているときにインバーターが起動がされ、
もともと装着済みの純正インバーターの差込口を流用し、
インバーター本体を見えないところに設置、
別途、インバータースイッチを設置するというものです。
お見積もり段階で、仮付けにて、インバーターを設置、
充電器をつなぎ、作動試験を行ったところ、作動確認がとれたので、
作業に着手することにします。
ここらへんの作業は当店の得意とする作業で、いろいろと芸の細かい作業となるものです。
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当店にて用意したものの部材一式の様子。
インバーター本体は、メルテック社製、定格120W、
充電池の充電専用とします。
IG連動機能のために、4極リレーはエーモン社製の240W20Aを使用、
ほかに、外部スイッチに、メインヒューズの他、カプラー等、
そして延長用配線を使用します。
延長用配線に関しては、インバーター本体を安定して作動させるために、
3mm線を使い、インバータからの出力用延長配線には、0.85線を使います。
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それではさっそく取付の開始です。
まずは、助手席側のグローブボックス周辺を取り外していきます。
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助手席側、グローブボックスを取り外した様子。
この裏側のエンジンルームより、配線を引き出していきます。
同時に、IG信号も周辺より取り出していきます。
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配線をエンジンルーム内から、室内側へ引き込みの様子。
引き込む配線数は3本です。
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エンジンルーム内から見た様子。
奥側のメインハーネスが入っている、グロメットより、室内側へ引き込んでいきます。
引き込む配線の径が3mmで、それが2本と、1.25が1本の3本を引き込むとなると、
さすがに太くて、通しにくいのですが、そこは工夫して作業を進めていきます。
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必要配線を室内側へ引き込んだあとは、電源の取り出し、ヒューズホルダー、
リレーの設置、そしてハーネスをまとめあげていきます。
新設した配線は、コルゲートチューブにまとめ、純正ハーネスにはわせて、設置していきます。
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バッテリー周辺での、電源取り出し作業の様子。
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バッテリープラス線(赤いカバーの下)にはわせて、リレーを設置。
その奥側に、ヒューズホルダーを入れています。
下側の黒、茶の配線は、マイナス側圧着端子、作業が終わり、
作動試験のときに接続します。
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車両側、エンジンルーム内での作業はめどがついたので、
ここらで、インバーター本体の作業に入ります。
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今回のオーダーは、出力側を純正差込口へ接続し、
インバーター本体のメインスイッチを、差込口の隣へ設置するため、
それぞれの配線を、インバーター本体から延長し、引き出していきます。
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下側の黒い配線2本は、基盤から取り出されている、もともとの出力側配線ですが、
少し細いので、こちらも0.8mmへ変更します。
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出力配線と、メインスイッチ用の配線を引き出した様子。
出力配線は、直接基盤から取り出しています。
また、入力配線は3mm線にて、バッテリーからリレーを介して、カプラー接続とします。
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改良後のインバーター本体の様子。
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車両側へ、インバーターを仮付けし、作動試験を行ないます。
無事、通電が確認できました。
あとは、安心して組み付け作業に入れます。
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左側センターカウルに、スイッチ用の穴あけを実施。
上側の大きいほうは、もともと純正インバーター差込口がついていた穴。
ここにあわせて、加工していきます。
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カウル面への、差込口とスイッチ取付の様子。
なかなか自然にみえませんか。
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車両側設置の様子。
差込口とスイッチに結線し、もとに戻していきます。
スイッチのLEDインジケーターは、インバーターへ通電することで、点灯します。
これなら、一目で、作動状況が確認できます。
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取り外した部品を、すべて組み付けし、最終試験を実施します。
しばらく、充電させておき、満充電が確認できました。
社外製品をいかに、純正風に、目立たず仕上げるかに、取付作業の醍醐味があり、
また、お客様にも喜ばれるものと思います。
もちろん、それは見えないところでの配線の施工がしっかりしてのことであり、
見えるところは、要望に応じたオーダーを提供するところに、当店の独自性があります。
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