· 

ラパン エンジンスターター取付

平成26年式 スズキラパン(HE22S)に、エンジンスターターの取付にて入庫です。

 

取付のご依頼を承るにあたって、この車両に関しては、

エンジンスターターの取付の適合は不可となっていて、

実際のところ、どうなのだろうかと、先に問い合わせを頂いていたものです。

 

具体的には、プッシュスタート仕様で、イモビライザー装着、

メーカーからも取付製品がでてはいるものの、

ディーラーオプションでの、オートロック機能を装備している場合、

リモコンでエンジン始動時、またはエンジンストップの際、

オートロック機能が働き、勝手にアンロックされてしまうため、

メーカーの適合では、取付不可となっていたようです。

 

なるほど、リモコンでエンジン始動をするのだから、

そのときに、自動車が勝手にアンロックされてしまうと、

防犯上、好ましいことではありません。

 

念のため、技術資料等で、調べてみたところ、

オートロック機能を解除してしまえば(使えなくしてしまう)

エンジンスターターそのものは取付ができるものであることを確認、

その旨、お客様にお伝えし、オートロックの機能をなくしてしまうことで、

取付を行なう運びになったものだったのです。

 

 

立春を迎えたからなのでしょうか、

淡いピンクのボディ色の自動車、とてもかわいらしく、

寒さの底の真っ最中の中、こんなところから春を感じさせてくれました。

 

 

お客様にてご用意頂いた製品、

カーメイト社製のエンジンスターターは、TE-W7300、

車種別専用ハーネスのTE-109、

イモビライザー対応アダプターのTE433。

 

なんと、エンジンスターターのカラーも淡いピンクで、

限定色のピンクゴールドだそうです。

 

ここにも、春が来ていたのですね。

 

 

問題となるのは、ステアリングポストサイドに装着されている、オートロックスイッチです。

この機能を解除することで、エンジンスターターが取り付けできるようになります。

 

 

今回の作業にあたっては、BCM(ボディコントロールモジュール)や

CAN系統の配線を作業するため、

予め、バッテリーの-端子をはずして作業することにします。

 

おやおや、ここも鮮やかなピンクのバッテリーが。

これはもう絶対、立春ですね。

 

 

それでは、さっそく取付の開始です。

まずは、製品と、取付図面等の確認をしていきます。

 

 

運転席側下、アクセルペダル右側奥に、BCMがあります。

 

ヒューズボックスと一体式で、ここに専用ハーネスのつないでいき、

スターター制御コードなる配線を、カプラー内へ割り込ませていく作業となります。

 

 

配線作業、取付の様子。

 

エンジンスターターの取付は、ほとんどの場合、

運転席側で完結できることが多く、

それほど、動き回ることを必要としませんが、

その代わり、狭いスペースでの作業のため、

それなりの苦労があります。

 

 

OBDカプラーより、CAN信号を取り出していきます。

 

CANというと、わけもなく緊張してしまい、

なんどもなんども、配線を確認してからの、接続作業となりました。

 

配線の結線には、ハンダ処理を行ないます。

CANだからと、なぜかいつも以上に、慎重になってしまいます。

 

 

一通りの結線作業が完了、イモビライザー登録、

AT認識等の設定作業を終えて、作動確認を始めます。

 

無事、エンジンが始動することを確認、

あわせて、オートロック機能が邪魔しないかの確認も終え、

安心することができました。

 

 

さあ、このあとの復元作業は、安心して行うことができます。

 

気持ちよく、エンジンスターターのユニットを固定し、

配線をまとめ上げていき、取り外した部品やパネルを戻していきます。

 

 

すべての部品を取付、復元作業も完了し、

再度、確認のため、作動試験を行ないます。

 

すべての確認を終えて、作業の完了です。