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ランドクルーザー80 エンジンスターター取付

平成9年式 トヨタランドクルーザー80(HDJ81)にエンジンスターターの取付にて入庫です。

 

 

電装の修行時代の大先輩が、またしても入庫です。

 

最近は現行モデル等の新しい自動車が多くなってきていたので、

ここら辺の自動車が入庫すると、なにか安心感がありますね。

 

 

お客様に用意頂いた製品は、

ユピテル社製の、VE-E710R 中古品です。

 

専用のハーネスは、同じ型のガソリン車に使われていたもので、

使用できるのかどうか、わからないとの相談を頂いていました。

 

実際に調べてみないと、わからないのでとりあえずやってみるこことに。

 

 

それでは、取付の開始です。

 

まずは、運転席下側のパネル下周辺を取り外していき、

配線を引き出していきます。

 

 

エンジンスターター本体ユニットに、ハーネスの入力図があったので、

それに基づいて、配線を1本ずつ調べていきます。

 

無事、図面どおりに入力がありましたので、

ガソリン車とディーゼル車は同じハーネスでいいことが確認できました。

 

 

配線の点検の様子。

専用ハーネスを車両側へ接続し、キースイッチをまわしながら、

それぞれの配線に電圧がかかるか見ていきます。

 

また、この自動車はディーゼル車のため、L端子からの入力を必要とします。

 

通常、エンジンスターターの始動確認の方法は、エンジンがかかることで、オルタネーター(発電機)が一緒に動き出し、電源電圧が上がります(12Vから13V以上)

その、あがった電圧をみて、エンジンが始動したと認識するようになっていますが、

ディーゼル車の場合、エンジンがかかっても、電源電圧がそれほど上がらない場合があり、

見かけの電圧上では、エンジンが始動したとわからないケースがあります。

 

そのために、オルタネーターのL端子(チャージランプを制御する端子)から、

直接配線をとりだすことで、電圧が上がっていることを認識できるようになります。

 

ディーゼル車は、グロープラグを使っているので(最近はシステムが変わってきているようですが)

そのながれる電流は結構大きく、特に冬場等は、アフターグローにて、ややしばらく電圧が安定しないので、別に配線を取得する必要があるのです。

 

さて、ところで、ここからの作業の風景はありません。

 

実作業としては、エンジンルーム内のオルタネーターから直接配線を取り出し、

室内へ配線をいれたり、ドアロック信号の配線をドア内から引き出したりと、

それなりに大事な作業が続くのですが、

エンジンスターターを仮付けした際の、作動試験がうまくいかず、

あわてながら、原因究明に没頭してしまったために、

画像の記録どころではなかったからでした。

 

エンジンスターターのPポジションの設定は、うまくできましたが、

リモコンで始動を試みるも、うんともすんともいわないではありませんか。

 

つくものと思い込んでいた分、そりゃあ焦ったのは想像に固くありません。

 

もう一度、ハーネスの入力を確認、設定、アース、

考えられるものはすべて点検したところ、問題はなさそうです。

 

取り扱い書を用意し、しばし熟読、

特に目新しいものは何もありません。

 

ウーム! 困った!

 

せめてエラー表示のひとつでもでれば、手がかりになるんだけどなぁ…

 

そう思った瞬間、リモコン(送信機)から電波がでていないのでは、

すくなくとも、本体(受信機)側で、信号を受信しているのなら、

なんらかの反応があるはず。

 

リモコンの液晶表示を見てみても、くっきりと数字や文字をあらわし、

電池がきれているようにも見えません。

 

まさかなぁ…

 

電池を交換して、試してみればいいのですが、

あいにく在庫がなく、外へ出て電池を買いに行かなければなりません。

 

雨も降ってるし、めんどくさいなぁ…

 

リモコンをラジオアンテナに接触させ、ノイズがでていないことを確認、

どうやら、電波が発信されていないようです。

 

ならば、あとは電池切れか、リモコン本体の不具合か、

 

めんどくさいけど、とりあえず電池を買ってくるか、

電池も交換しないで、リモコンが壊れていましたよ!ともいえないし…

ブツブツブツ…

 

と新しい電池と交換、

再度、試験を実施のところ、

 

メーター内のメインランプが、カチャ!と音がするとともに、

点灯するではありませんか。

 

まもなく、エンジンも始動、無事、作動が確認できたのでした。

エンジンがかかった喜びよりも、ショックのほうが大きく、

 

まさか、電池切れ?だったの、

だって、液晶表示はくっきりと表示していたし、

雨が降っていたし、

腹も減っていたし、

○※△♯?~■××ー!!!?

 

何事も、めんどくさがらずに基本から、初心忘れべからずというお話でした。

 

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コメント: 2
  • #1

    LC81 (水曜日, 09 12月 2020 22:16)

    こんばんは
    現在エンスタを取り付けしようと思っているのですが、L端子はどこからつなげているのでしょうか?色々見ていると、メーター裏のチャージランプからといっている人もいるのですが、教えていただけますか?
    よろしくお願いします。

  • #2

    e-arts (木曜日, 10 12月 2020 20:34)

    LC81様、このたびはコメントをいただきましてありがとうございます。

    同じ型式のランドクルーザー80のL端子取得先についてのご質問ですね。

    確か、この作業のときは、直接オルタネーターから取得したと記憶しています。
    オルタネーターのカプラー(丸型)に3本の配線があり、
    それぞれ、S端子、L端子、IG端子となっています。
    (配線色は覚えていないのですが)

    その意味は、
    S端子はバッテリ電源をモニターしており、
    その電源電圧にあわせて、発電量を調整します。
    キースイッチに関係なく、つねに電圧がかかっています。

    IG端子はオルタネーターの起動電源で、
    キースイッチのIG時に、電圧がかかります。

    L端子はエンジン始動(オルタネーターが回り始め、発電し始めると
    電圧が上がってきます。

    したがって、3本線に対して、
    IG時なら、S端子とIG端子には電源電圧がかかっているので、
    それ以外の配線がL端子ということになります。

    ただ、一般のかたが、エンジンルーム内での作業を行うのは、
    危険であるため、おすすめはいたしませんので、
    参考程度にて、ご案内させていただきます。

    おそらく、メーター本体裏側のカプラから取得したほうがいいのかもしれませんが、その取得先については、当店では実績がないので、分かりかねます。

    その場合、販売店等から図面を確認して作業されたほうがいいかとおもいます。

    80ランドクルーザーは、運用期間が長く
    前期、中期、後期といったところで、マイナーチェンジをしています。
    したがって、オルタネーターのカプラの形状が丸型から平型へ変更されているものもありますが、配線内容は同じはずです。

    なお、ご自身で作業をされる場合、電装系統は大変で危険な場合もありますので、くれぐれも慎重に進めるようしてください。