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ハイエース エアヒーター交換取付

平成13年式 トヨタハイエース(LH188)にエアヒーターの交換取付にて、入庫です。

 

以前、すでに装着済みのエアヒーターの着火不良の点検修理にて入庫したもので、

オーバーホールを試みたところ、内部の劣化がひどく、モーターのガタもあり、

ぼぼ全損に近かったため、お客様と相談の結果、新しくヒーターを入替える運びになったものです。

 

オーバーホールをするときは、その劣化度から、

どこまで部品を交換すればいいのか、考えることがあります。

 

そして、そのかかるコストから、他の構成部品も考慮すると(ここでは、燃料ポンプや排気マフラー等の劣化やサビ具合等)、入替えたほうが、お得なことがあります。

 

今回はそのようなケースでした。

 

 

ここら辺の年式の自動車は、なぜか気が落ち着きます。

 

電装の修行時代は、ほぼ、ここら辺の年式の自動車が主流で、

彼らには、たくさんのことを教えてもらったからでしょうかね。

偉大なる先輩でもあるのです。

 

 

ノスタルジーにひたるのは、これくらいにしておきまして、

 

今回、装着する製品は、おなじみベバスト社製の、

air top 2000 stc 軽油12V仕様のものです。

 

 

先に、いろいろと点検していたこともあり、

すばやくヒーターを取り外すことができました。

 

この穴を利用して、新しいヒーターをそのまま装着することにします。

 

 

予め、ヒーター本体に、吸気管、排気管等の部品を組み付けていきます。

 

 

下回りの吸気管の取りまわしの様子。

 

もともとの、同じようにすればいいのですが、

stc の構成部品は、以前のものに比べ、やや長さ等が短くなっているので、

新しく、取りまわしを考える必要があります。

 

 

排気管の取りまわしの様子。

 

 

排気マフラーは車両下部、中央付近へ設置、

そこから右側へ配管を取りまわしています。

 

 

燃料ポンプの設置の様子。

車両後方へ、燃料ホースをのばしていきます。

 

 

もともと接続していた、燃料の分配箇所から、取り出ししていきます。

 

 

一通り、燃料ホースやハーネスを接続できた後は、きれいにまとめていきます。

 

 

下回り作業が完了したところで、室内側の作業に入ります。

ここら辺の配線作業は、やはり電装屋さんの醍醐味でもあります。

 

 

先に使用していた、ダイヤルスイッチは、そのまま流用できますので、

引き続き使用することにします。

 

サブバッテリーから、スイッチまで配線をひいていきます。

この自動車はキャンピング仕様なので、配線を通すのに、やや苦労しましたが、

無事、まとめあげることができました。

 

 

ヒーター本体の設置の様子。

以前のヒーターと同じように、設置ができました。

 

それでは、作動試験を始めることにしましょうか。

 

 

ダイヤルスイッチを最大にし、ヒーターを起動させます。

まもなくすると、燃料ポンプのカチカチ音が聞こえてきます。

 

しばらくすると、エラー表示があらわれ、それを数回おこなうことで、

燃料ラインのエアを抜くことができます。

 

今回は3回目で、無事着火しました。

 

 

作業中、どうにも、気配を感じていたので、なにげに天井部分を見てみますと、

なんと、ガー子がいるではありませんか。

 

呼びかけてみても、返事をしないので、どうやら眠っているようです。

大きなお目目をあけながら寝ているなんて…

 

せっかく休んでいるのだから、邪魔をしないように、そっと作業を進めることにしましょう。

 

 

排気管の出口の様子。

 

最初の着火時には、やや白煙が出てきますが、

すぐに止まり、やがてゴー音が響きわたり始めます。

 

このゴー音を聞くことで、安心して作業を終えることができます。