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社外LEDテールランプ修理

 

社外のLEDテールランプの修理にて部品単体での入庫です。

 

不具合内容は、ストップランプ側が点灯時、ボァッととしか(通常時よりも、明らかに暗い)

点灯しないというものです。

 

テール側は正常に点灯、ストップ側もすべてのLEDランプが、同じように点灯しているので、

電源側(入力側)の部分に問題があることが推測されます。

 

LEDテールランプの修理は、当店においては、いくつかの扱いがありますが、

通常、修理可能なものとしては、社外テールランプで、基盤の構造が単層のものに限ります。

社外というのは、純正部品に対してのものですが、

アフターパーツとして流通している製品のことを言います。

 

そして、修理不可対象のものとしては、主に純正部品、

または社外製品でも、基盤が単層以外(2層以上のもの)になります。

これは、主に純正部品にいえることですが、基盤が2層以上のもので、

回路が基盤に挟まれた状態で、非分解式によることで、修理ができないからです。

 

基盤が修理不可の場合はどうするかというと、

基盤そのものを、別なものに作り変えることも、可能ではありますが、

修理コストを考えた場合、製品を買い換えたほうがいいケースがほとんどというのが実情です。

 

また、修理可能かどうかの判断は、基盤を目視してからで、

そのため、一度、テールケースを切り空けなければならないため、

最初の見極めが大事な作業でもあります。

 

 

以上の点を踏まえて、作業の開始です。

まずは、単体での点灯試験を実施します。

 

 

直接、電源をかけて点灯させるも、

確かに、暗くしか点灯しないことを確認します。

(画像で見る限り、わりと明るく感じますが、実際見てみると、かなり暗く、うっすらとボァッとしか光っていません。カメラの解像度がいいからなのですね)

 

 

参考までに、こちらが、テール点灯時の様子。

ストップランプは、この明るさよりも明るくなるものですから、

あきらかに異常であることが分かります。

 

 

テールランプを分解する方法としては、

表側のレンズ部分からの取り外しはできません。

(やり方としては、いろいろありますが)

 

ほとんどの製品が、レンズとケースの接合部分が、溶着されているため、

ケース裏側の適当な部分から、切り込み、開けていく方法を取ります。

 

 

切り込み作業においては、超音波カッターなるものがあり、

そのカッターを使用して、開けていきます。

 

 

中を見てみるや、思いのほか、シンプルな構造です。

 

基盤も単層面で表面に半導体素子が実装されているタイプなので、

これなら、修理が可能なものになります。

 

 

さらに基盤を取り出しての点検作業の様子。

直接、電源をかけて、検電棒(テスター)と針テスター(サーキット)で電気の流れを追っていきます。

(画像は、ストップ点灯時、LEDランプがボァッと光っているのがわかりますね)

 

 

テール点灯時と、電気の流れを比較しながら、回路の仕組みを解読していきます。

 

このような作業の場合、複雑な回路であれば、

手書きで回路図を書きながら、調べていくこともありますが、

今回はさほど、複雑な回路ではなかったので、

フリーハンドで作業を進めていきます。

 

 

各基盤とは、並列に接続されているのですが、

もともとの電源の入り口周辺に問題があるのではないかとの推測から、

確認をしていきます。

 

点検の結果、入力部分のチップダイオードで、電流が止まっている(わずかに流れてはいますが)

ことを確認、基盤上から、ダイオードを取り外しての単体点検へすすめていきます。

 

 

取り外した、チップダイオードの様子。

(テスター棒の先にある、黒い豆粒のようなもの)

 

テスターにて、導通確認のところ、オープンの状態になっていることがわかりました。

(オープンとは、電気回路上において、電流のとまる部分をいいます。回路が開いた→オープン)

 

おそらく、この部分において閉回路になったため、他の回路へ電流が回りこむことで、

微量な電流がながれて、ボァッとしていたとおもわれます。

 

 

各種電子部品はそろえてはいますが、チップ系のものは在庫がなく、

取寄せての交換です。

(画像は、新しいチップダイオード)

 

 

チップダイオードの交換作業の様子。

実にアナログな光景が広がります。

 

 

チップダイオード交換後、

基盤に電源をかけて、作動試験を実施します。

 

こちらは、テール点灯時の様子。

 

 

その状態で、ストップ側へも電源をかけてみると、

無事、明るく点灯することが確認できました。

 

 

チップダイオード交換後の様子。

 

 

さて、無事点灯したので、安心しているところ、

これで作業が完了するわけではなく、もう一働きしなければなりません。

 

これから、切り離したケースをもとに戻さねばなりません。

まずは、基盤を一式、元に戻していき、それぞれ固定していきます。

 

 

ケースに戻した状態での、点灯試験の様子。

だんだん、それらしくなってきましたね。

 

 

切り離したケースをもとに合わせていきます。

 

 

接合部分をあわせていき、熱を加えて、溶着していきます。

 

 

もちろん、それだけでは十分ではなく、溶着面に薄く、コーキングを施していきます。

これで、完全に密閉することができます。

 

コーキング処理の後は、まる1日ほど、乾燥させておきます。

 

 

最後にもう一度、作動試験を実施します。

こちらは、テール点灯時の様子。

 

 

こちらの画像は、ストップ点灯の様子。

そうそう、こうでなくてはいけません。